「銀行がなかなか融資してくれない、
いつもバカにしたような目で決算書を眺めて帰っていくだけ・・。」
「融資をしてくれたのはいいが、希望額500万円を
300万円に減らされた。その上高い金利・・。」
「返済が厳しいから、追加融資を受けたいんだけど、
担当者に連絡するのが怖い」
このように、銀行をうまく活用できていない、
というお話を非常に良くお聞きします。
しかし、これは業績が良くないからではありません。
そうではなく、「銀行を味方にする方法」を知らないからに過ぎないのです。
では、銀行を味方にする方法とは何か、
をお話しましょう。
その方法とは、
融資担当者に自社のことを良く知ってもらう、
たったこれだけです。
ちょっと想像してみてください。
もしあなたがお金を貸してくれ、と頼まれた時、
良く知っている友人と
見ず知らずの他人なら、
どちらにお金を貸したいですか?
当然、良く知っている友人ですよね。
さらにいえば、
久々に会った友人と
毎週、飲みに行っている友人ならどうでしょう?
当然、毎週飲みに行っている友人のはず。
実は融資担当者との付き合いもこれとまったく同じなのです。
結局のところ、良く知らないところにはお金は貸せない、
というのは、個人でも会社でも同じなのです。
つまり、あなたの会社のことを知れば知るほど、
融資のハードルは低くなるのです。
では、具体的にどのように知ってもらうと良いのでしょうか。
それは次の3つです。
- 仲良し作戦① 毎月の決算書を見てもらう
- 仲良し作戦② 自社のウリを体験してもらう
- 仲良し作戦③ 将来ビジョンを仲間のように語る
順番に解説しますね。
仲良し作戦① 毎月の決算書を見てもらう
税理士にお願いすれば、決算書の月次版(月次合計残高試算表と言います)
つまり、1ヶ月ごとの決算書を出してもらえますので、
これを毎月、担当者に送っておくことが大事です。
これは、数字が良いに越したことはないのですが、
それ以上に、毎月の進捗を知ってもらう、ということが大事です。
そして、数字が悪かった時には、
「今月は大口のキャンセルがあったら仕方ないです」といった
説明を添えると良いでしょう。
実は数字が悪くても、理由を把握している、ということは、
むしろ好印象につながるのです。
なぜなら一過性のため、リカバリーの可能性アリ、と考えてくれるからです。
仲良し作戦② 自社のウリを体験してもらう
銀行担当者があなたの業界に詳しいとは限りません。
何をやっているか、さっぱり分からないでは、
融資をしたくなるはずもありません。
ですので、現場見学をしてもらったり、
自社の良いところを実際に見てもらうことで、
「なるほど~、こういう仕事なんだ」
と理解してもらえるのです。
さらにいえば、飲食店なら実際にイチオシを食べてもらうのも良いですし、
エステなら実際に受けてもらうのもアリです。
こうした実体験が
「あそこ、うまいお店だから助けてあげたいな」
といった信頼につながるのです。
仲良し作戦③ 将来ビジョンを仲間のように語る
仲良し作戦①②で、関係性が深まってきたら、
タイミングを見計らって、

「うん、今の商品がすごく好評だから、
思い切って展示ブースに出店して、
販路を広げようと思っているんだよ」
といったように、これからのビジョンをちょこちょこ話しておくことで、
一緒に夢を実現する同士になってしまうことを
オススメします。
なぜなら、唐突に、「販路開拓のために、融資をお願いします」と言われるより、
「前から話していた、販路開拓、やってみようと思うんだ」と、
切り出したほうが圧倒的に好感を抱いてくれるからです。
あるイタリア料理店では、
普段から、新メニュ―を試食してもらったり、将来ビジョンを語っていたことで、
いざ、改装のための融資の打診をしたところ、
『すぐにでも融資しますよ』と2つ返事でOKがもらえたそうです。
ある鉄工所では、
普段から、技術性の高さ、や、お客さんからの信頼関係、などを話していたため、
取引先の倒産で売上ダウンとなった時も、
すぐに、つなぎ融資を受けられたそうです。
そして、ある設計事務所では、
決算書(月次試算表)を毎月、銀行担当者に持っていき、
販路開拓のことを日頃から熱く語っていたおかげで、
新型CADの購入費用をポンと融資してくれたそうです。
このように、銀行は敵にするのではなく、
味方にしてしまうのが得策なのです。
「銀行が何を考えているか分からない?」
どんな付き合い方をしたらいいか、ご提案します。