コロナ前の売上に戻らない(涙)-そんな時代の『逆転戦略』とは?

都心から離れた創業25年の工務店。
この会社は大手からの下請けと業界同士のネットワークで仕事をもらっていた。しかし、コロナショックをキッカケに大手が軒並み縮小、同業者からの依頼もすっかり減ってしまった。そこで、社長自らが営業に回って仕事を取ることに奔走していたが、どうやってもコロナ前のような売上には戻らないことに焦りを感じていた。最近では、「従業員をリストラし、規模を縮小するしかないかな」と思い始めていた。

そんな時、私は社長とお会いしたのですが、お話を聞いて、
次のようにお伝えしました。

「別に売上を上げなくとも、コロナ前の利益を得ることは十分可能ですよ」と。

「本当にそんなことができるなら、是非教えてください」
と社長から頼まれた私は次のようなお話をしたのです。

実は売上を上げなくても、
これからお話しする3つのポイントを改善するだけで、
利益を出せる会社になれるのです。

  • その1.原価率を下げること
  • その2.従業員の労働時間を管理すること
  • その3.見えないコストを見える化すること

順番にお話ししましょう。

その1.原価率を下げること

売上が同じであっても原価が低ければ、粗利はアップします。

たとえば、100円の売上で原価が30円ならば粗利は70円ですが、
この原価を25円に下げられれば粗利は75円に跳ね上がるのです。

そして、この上がった5円はそのまま利益にオンされるため、年商1千万円の会社であれば、
ナント、50万円の利益アップです。

もちろん、安かろう、悪かろう、の原材料を使って下さい、ということではありません。
仕入先の見直しであったり、仕入れ価格の交渉であったり、
ほんの少しだけ下げる努力をするだけで良いのです。

そして、さらに重要なことがあります。
それは、「ロス」の削減です。ロスはそのまま原価に乗ってきますので、
ロスを減らせば減らすだけ、原価を下げることができるのです。

特に従業員にはこうした意識が希薄である場合が多いため、
ロス管理の徹底化をするだけでも利益アップにつながります。

その2.従業員の労働時間を管理すること

次に忙しくなると、ついつい従業員を長時間働かせることになるのですが、
これも考えものです。

もちろん、仕事がたくさんあるから長時間働かざるを得ない、
というのは結構なのですが、
問題は質なのです。

人間誰でもそうなのですが、
長時間働ければ働くほど生産性は下がっていくものです。

分かりやすく言えば、ダラダラやってしまうものです。

なので、毎日の生産目標を決めて、なるべく定時で終わらせるようにする、
というのも大事なのです。

これは、残業代を浮かす、という側面もありますが、
労働意欲を保ちつつ、生産性をMAXにする、という意味があるのです。

このことにより、結果的に生産量がほとんど変わらない上に、
人件費が大幅ダウンすることも良くあるのです。

その3.見えないコストを見える化すること

実はこれが一番のクセ者でして、原価や人件費など、
分かりやすいコストは管理しやすいのですが、
知らない間に使っているコストを見える化し、
必要に応じてカットしていく、
というのが大幅なコストダウンの秘訣なのです。

じゃあ、具体的に見えないコストとは何か、を解説しましょう。

それは、水道光熱費、旅費交通費、通信費、消耗品、雑費、といった、
ふだん何気なく使っているものです。

これはもちろん、ゼロにすることはできませんが、意識するだけで、
かなり削減することが可能です。

ですから、毎月、数字を出して、適正かどうか、を確認することが大切なのです。


工務店の社長はこれを聞いて
やってみるよ、と言って下さり、
私と一緒に、これらの数字を毎月毎月、にらめっこし、
「どうやったら下がるか?」「無理なく減らすにはどうしたらいいか?」
などを工夫しました。

その結果、半年後には、
売上高を上げずに、コロナ前と同じ利益を獲得した
のです。

後日、社長からは、

「正直、そんなうまくいくかな、と最初は思っていたのですが、
 だんだんコストに敏感になっていき、最後はもっとやれる、もっと下げれるはずだ、と自分が夢中になっていました」

といった嬉しいメッセージをもらいました。

今こそあなたもコロナショックに逆襲しませんか?

「売上が戻らない!」と苦しい思いをされている方、
是非お気軽にご相談ください。

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